
パチンコ店、麻雀店を開業しようとする方は、風俗営業法上の申請書を作成して提出し、許可が出てから営業をしなければなりません。
パチンコ店、麻雀店については、風俗営業法第2条1項4号に定められています。
パチンコ店、麻雀店が風俗営業法の規制の対象になっているかというと、射幸心をそそる恐れのある遊技をさせる営業をしているからです。
射幸心とは、幸運によって利益を得たいと願う気持ちで、パチンコ、パチスロ、麻雀をするには現金のやり取りが絡むので、射幸心をあおると勤労によって財産を得ようとするという健全な経済的風俗を害するので、パチンコ店、麻雀店を風俗営業法で規制しています。
規制の一つとしては、料金の設定があり、パチンコ、パチスロ、麻雀それぞれに遊戯料金の上限が定められていて、それぞれ以下の様になっています。
- 麻雀
- お客様1人当たり
- 全自動式麻雀台 1時間につき600円
- その他の麻雀台 1時間につき500円
- 麻雀台1卓当たり
- 全自動式麻雀台 1時間につき2,400円
- その他の麻雀台 1時間につき2,000円
- パチンコ、パチスロ
- 貸玉1個につき4円
- 貸メダル1枚につき20円
以上の金額に消費税相当額を加えた金額を超えて遊戯させることは出来ません。
貸し料金に対して換金率というものがありますが、換金率とは、借りたときの額に対する交換時の額の比率で、通常は率ではなく額で表現されます。
例えば、玉1個4円で貸して換金するときは3円、メダル1枚20円で貸して換金するときは20円、麻雀では1000点棒1本50円などと表現しています。
パチンコ店等では、換金率を宣伝することは射幸心を煽るという事で出来ませんので、「当店は等価交換(貸したときの額と換金するときの額が同じこと)です」などと換金率を宣伝することは出来ません。
また、射幸心を煽る宣伝としては、この台は設定6です、高設定台です、甘釘ですなど出ると思わせる様な謳い文句で宣伝することは出来ません。
悪辣な店になると設定6(パチスロでは1番出る設定)と謳っておいて設定1(パチスロでは1番出ない設定)を入れるとんでもない店もありました。
パチンコにしてもパチスロにしても昔は出玉も激しくはありませんでしたが、時代が流れるにつれて出玉がだんだんと激しくなっていきました。
パチンコでは、単純にチューリップに入れて開いて閉じるだけのものから、デジパチという数字や文字がそろったらアタッカーが開いて一気に出玉を増や すことが出来る台になり、更にフィーバーパワフルなどの保留玉連荘機、綱取物語などの数珠つなぎ連荘機などで5連荘、10連荘などが当たり前になり、エキ サイト、ダイナマイト、ソルジャーなどの爆裂機の登場により20連荘30連荘が当たり前のようになり過激になっていきました。
パチスロでは、0号機から始まり、1号機2号機と出玉が1度のビッグボーナスで360枚出て終了の台が続いていきましたが、3号機からコンチネンタ ル、ワイルドキャッツ、ミスターマジックなど、不正な基盤を取り付けたり、基板に不正な細工を施したりする台が登場し、ビッグボーナスが20連荘する台な どが登場、この様な不正基盤は一時的に排除されましたが、4号機になりAT(アシストタイム)機能の付いた台が登場、獣王のサバンナチャンス、アントニオ 猪木という名のパチスロ機の闘魂チャンス、北斗の拳のバトルボーナスなどにより、1日の出玉が5万枚という爆裂機等が登場しました。
この様な大量出玉を獲得できる台は射幸心を煽り、結果どのようになったかというと、
- パチンコをしなければ居ても立っても居られないというパチンコ依存症の人が現れた
- 大量の出玉がある反面大きなはまりもあり、そこに借金までしてお金をつぎ込みカードローン破産をさせた人が現れた
- 子供を車の中に置き去りにして親がパチンコに夢中になっている間に車内にいた子供が熱中症になり亡くなった
- パチンコで作った借金のせいで自殺した
など、様々な社会問題を引き起こしました。
また、店側の悪事では、
- 検定の通った基盤を検定の通っていない裏基盤にすり替える
- 基盤そのものにデータを書き換える装置があり、その装置を使って本来あるべきゲーム性とは全く違うゲーム性になるようにデータを書き換える
- 遊技台と事務所にある不正なコンピューターをつないでコンピューターから台に指令を送り出玉をコントロールする
- 遊技台にたまったボーナスフラグを飛ばして出玉の出を悪くする
- 設定1にしているのに設定6にしていると宣伝する
等の行為が行われていました。
この様な事をさせない為、新台入れ替えの時には検査に来ますので、
- 遊技台に組み込まれている基盤に張られている封印シールは剥がさない
- 遊技台の中にあるパーツをつなぐ配線は引っこ抜かない
- 集中端子盤には訳の分からぬ配線をつながない
上記の様な事はしないでください。
パチンコ店、麻雀店を開業する際は、申請書類、添付書類を作成、収集して提出しなければなりません。
行政書士多田代書事務所では、パチンコ店、麻雀店を開業する際に必要な申請書類、添付書類を作成、収集、提出を申請者に代わって行います。
まずはお問い合わせからどうぞ。